絵描きの記

絵描き 出口アキオの絵画制作と日々考えたこと、見たことの記録です。

絵画志向

最近は、油、油、油画!ということで

気になる作品の志向もちょっと変化してきた。

ムクムクと盛り上がってきたのは久々の登場、

アンゼルム・キーファーである。

南仏で悠々の巨匠生活…と聞いて依頼、

「けっ!行き着く先はみんな同じか!」と

ボブ・ディランが始めてエレキギターを持ったとき、

デビッド・ボウイが焼酎のCMに出たときのファンの心境みたいに

ちょっとショックだったのだが…

なぜか最近、以前アムステルダムで見た"interieur"という

作品の印象がよみがえってきて頭から離れない…。

画面から重低音の「ゴー」という振動のようなものを感じる絵画…。

とにかくゲルマン人及びドイツ人の歴史が重く重くのしかかる

窒息しそうな作品だったのだが、なぜか引き込まれてしまい、

その場に長い間立ちつくしていたことを記憶している。

それ以来「現代絵画ってなに?」と自分の自身に問うと、

まずこの作品が浮かび上がってくるのだ。

ド・スタールも興味赤丸上昇中の画家。

昔、実家に複製が飾ってあって、ずっとそれを眺めていたときから

気になる作家だった。

しかし、これまで実際に見たのはわずか2~3点…。

まとまった作品をぜひ見てみたい。

僕の場合いったんブームが来ると、

食べ物と同じでしばらく離れられないので、

これらの志向は以後しばらく続くかも…。